青山絵美

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がんばらなくていいよ、に惑わされてはいけない

夜お酒を飲みながら、ふと代表が口にした。「私、がんばらなくていいよって言葉が1番嫌いやねん」「がんばらなくていい」と声をかける風潮があるけれど、それは本当にがんばってしんどい思いをしている人にかける言葉。がんばってない人に”がんばらなくていいよ”なんて言ってはいけないのだと。「あなたいつがんばるのって話やろ?」何の流れでこんな話になったのか。耳の痛い話だった。-会社に勤めていた頃に犯した私の過ちのひとつに「手を抜くことを覚えた」というものがある。面倒見の良い先輩に囲まれ、守られた環境に甘んじているうちに、最後までやりきるということを怠るようになってしまった。仕上げは先輩が、判断は上司がしてくれる——そんなスタンスで、常に60%のエネルギーで動くという”手抜き”を覚えたあたりから、私のスキルは目に見えて下がった。当然だ。0.6をかけ算していったら、積はどんどん減っていくのだ。できていたこともできなくなる。そして仕事は面白くなくなる。100%以上を出さない限り、伸びないのだ。むしろ減ってしまうだ、能力というものは。それを痛感しているから、この話題は本当に痛かった。いつも120%でがんばっていた前職のみなさん、本当にごめんなさい。-代表が語気を強くしてそんな話をした背景には、彼女なりの想いがある。常々、自分を活かして生きることの大切さを説いてきた代表。自分の持っている可能性を活かすことなく生きている人を見ると、胸が痛くなるのだという。自分らしく生きていない時間を過ごす人を見るのが悲しい。時間は、命。彼女は、”命の無駄遣い”が何よりも嫌いなのだ。手を抜くことを覚えた、がんばらないを選んだ私のあの時間は、まさに命の無駄遣いだった。私は今、猛烈に反省している。ここで言う「がんばる」とは、一生懸命とか、やり切るといった言葉に近いんだと思う。がんばるっていうのは、命を大事にして生きるってことなんじゃないだろうか。だから、がんばらないなんて、もったいないことを言ってはいけない。ましてやよっぽどのことがない限り「がんばらない」を人に勧めてもいけない。がんばって、努力して、やり切る。言葉にしたら古いけど、人生これに尽きるんじゃないか。それが現時点での私の結論である。

卒業とはじまり。

昨日は学生スタッフの卒業式でした。2013年6月、こころ館創立記念シンポジウムにたまたま参加していたのが、当時1回生だった2人。その後何かと関わるようになって、気づいたらスタッフになっていたのがその年の秋。それからの3年半はいろんなことがありました。代表・副代表と学生2人で構成されていた、初期のこころ館。「心を遣う」ことの意味がわからず、意思の疎通もままならない。「心」についてのディスカッションで1日が終わることも多々ありました。土日は両方、ミーティング。「そんなに行ってるの?」「効率悪くない?」「意識高い(笑)」と周りの人から言われながらも、休日が楽しみで仕方なかった日々。お昼に出る”まかない”が一人暮しの栄養源でした。明け方まで準備が終わらない、出前授業。締切はことごとくギリギリ。いつも最後は泊まり込みで追い込み、白目になりながら考えるプログラムデザイン。精神力が鍛えられました。多少の無茶がきくようにもなりました。他にも、2度のカンボジア、代表の大学院進学、副代表の家の火事、総力戦の卒論&修論。いろんなことがありました。たしかに効率は最悪だし、いつも遠回りを重ねてしまうけど、その地道なトライアンドエラーの経験が学生そして今のこころ館にきっと生きてると思います。無事2人そろって卒業式を迎えられたことに感謝。さようなら学生スタッフ。4月からは、大阪と福岡でそれぞれ新生活が始まります。

こころ館代表が語る「大人の生き方で示す、次世代育成のカタチ」【保存版】

今日は代表の大学院卒業式でした。無事学位が出た記念に、最近やってた代表インタビューを公開!こころ館って何してるの?の疑問にお答えします。一般社団法人こころ館代表理事/「わたし研究所」所長 松原明美にきく。大人の生き方で示す、次世代育成のカタチーそもそもこころ館とは何者なんでしょう。 私たちこころ館は、心と離れないライフスタイルを提案する京都の一般社団法人です。2013年に発足してから、学校現場での出前授業や講演・講座など、これまで4,000名を超える方々にワークショップをお届けしてきました。究極は「わたしに生まれてきてよかった」と思えるぐらい人生を生き切る人、自分を実感して生きる人を世の中にふやすことを目指しています。ーどういった経緯で始まったんですか? もともとは個人的に、教育現場で活動していたんです。 2007年からスクールセラピストとして小学校に勤務し、先生や保護者と協同しながら子どもたちの課題解決に取り組んできました。子どもたちが「自分のことがわからない」「気持ちなんて見ない」と言うのを聞いて、自分の内面と向き合う時間を学校の授業のなかに取り入れるようになります。オリジナルの絵本を使って心の動きを感じてもらう、という活動を個人名義で行ってきましたが、その輪を広げるために立ち上げたのが2013年にスタートした「こころ館」です。ママや学生など共感してくれる仲間が集まって、いまの体制になりました。ー「心」や「内面」という部分に注目するようになったきっかけとは? 30代の頃、何をしても上手くいかないハードな時期があったんです。だんだん孤立し、自分の殻にこもるようになりました。その時初めて、自分の内面というものと対峙することになります。 心に思い浮かんだことをひとつひとつ見ていった結果、わかったのは、自分が思う理想の「わたし」と実際の現実とのギャップがあまりにも大きかったことでした。自分のことを、全然わかってなかったんです。それに気づいてから、世界を見る目がガラリと変わりました。「自分が大切にされることばかり望んでいたけれど、果たして目の前のこの人を大切にできているんだろうか?」とか。この経験から、自分の内面に意識を向けて、心と共に生きることの大切さを学びました。ーはじまりはご自身の体験だったんですね。そんなこころ館も今年リニューアルを迎えたそうですが、どんな風に生まれ変わったんでしょうか。 「わたしを研究する」を新しいテーマに、まずは大人、特にママを対象にした企画を練っているところです。ここで言う「研究」とは自分の可能性を広げる生き方について探究すること。自分の内面から浮かびあがる、本当に心が惹かれるものを「研究テーマ」に選ぶんです。研究成果は発表して、専門家からコメントを頂きます。ー「研究」という新たなキーワードが。   昨年までの2年間、大学院で学び直したことが大きな転機になりました。自分の研究を発表して先生方に評価してもらった時、今まで味わったことのない自信が生まれたというか。研究なんて自分の人生には関係ないものだと思っていましたが、もっと深めたいという欲求が出てきました。 これってお母さんたちや、これまで学ぶ機会のなかった人にも、新たな自分の人生を進むきっかけになると思ったんです。「わたしの研究」を通して大人が楽しそうにいきいきすることで、子どもたちにもわくわくが伝わったらいいなと思います。ー最終的には”子ども”に行き着くんですね。 次世代育成が、こころ館としてやりたいことのひとつなんです。団体ができた当初は、小中高生を対象に、子どもに直接内面と向きあう時間を届ける、というスタイルが中心でした。後からだんだん大学生・母親・社会人と、大人を対象にした企画が増えてきたんです。ーやりたいことは次世代育成だけど、対象が子どもから大人にシフトしたと。なぜ大人が気になるようになったんでしょう? 日本の子どもたちは夢がないとか、自主性がないとかよく言われますよね。子どもにばっかり要求するけど、じゃあ私たち大人はなんなん?と。大人の私らこそできていないことがあるのに、”自分のことはさておき”と責任回避しているようで気持ちが悪かったんです。次世代は未来ですよね。今の世代が解消できていないものを、彼らに押しつけて去っていくのがイヤなんです。 他方で、まわりの大人が変わることで子どもたちの問題が解決する例もこれまで数えきれないほど見てきました。よくも悪くも、まず私たちなんだ、と。まずは大人からだと気づきました。ー何でも「わたし」から。 あれこれ言葉で教えるよりも、生き方で示せばいいんです。かっこいい、というよりは、一生懸命が近いかな。大人の私たちひとりひとりが、自分のあるがままを受け入れて生きる。もがいて、苦しんで、恥をかいたり傷ついたりするのも含めて、あるがまま生きるということだと思っています。大人はそういう部分を隠そうとするけれど、そのかっこ悪い姿も見せることで、子どもたちにも「傷ついていいんだ」「かっこ悪いのもいいんだ」と生きることの幅を示せる。大人の生き方で示すことが私たちの考える次世代育成だ、と腑に落ちました。ー自分の生き方を磨くことが次世代育成にもつながるってことですね。誰にとっても嬉しいカタチ!今後はどのように展開していくんでしょうか。 まずは女性、特にママの研究員を増やしたいです。ゆくゆくはこころ館で育った研究員同士で化学反応が起きたり、起業する人が現れたり、面白いことが加速しそうな予感。他のグループや企業さんともコラボレーションしたいですね。ママから始まった「わたしの研究」が、パパや先生・学校・会社などいろんなところに広がったら嬉しいです。そうやって大人が楽しむ姿を見せることで、次世代を盛り上げていきたいですね。

【研究員紹介③】自分らしく生きる人は、まわりの人をも輝かせる。

こころ館リニューアルイベントまでいよいよあと6日!イベントに登場する研究員さんをご紹介するこのシリーズも最終回です。ラストはかわぐちひとみ研究員!「母が輝けば家庭が輝く」理想の家庭をめざしたはずが……孤独な子育て 母親は家族の太陽。自分らしく生きて母が輝けば、子どもも、家庭も輝く。そんなイメージを研究テーマに掲げる川口研究員。自分がいきいきと生きている姿を見せたい、子どもと共に成長するする自分でありたいという思いが込められています。そんな川口さんも、かつては「いい母親」という理想に縛られ、現実とのギャップに苦しんでいました。 よき妻、よき母親をめざして努力しているのに、思うようにいかない子育て。一番の理解者のはずだった夫は仕事が忙しくて相談にのってくれないし、ママ友とは当たり障りの会話ばかり。人と一緒にいるのに、心はどんどん孤立していったと言います。 こころ館の講座に来る前まで、本音で気持ちを話せる場がなかったという川口さん。もうひとつ彼女を苦しめていたのはその生い立ちでした。親に甘えられなかった幼少時代、そして早くに他界した母へのやり場のない怒り。しかしそれらの過去と向き合い、いち母親の立場から振り返った時、ようやく亡き母を許して自分を解放してあげることができたそうです。その日を境に、彼女は失っていた自分らしさを取り戻していきます。自分らしく生きる人は、周囲の人をも輝かせる 今ではすっかり穏やかですが、彼女はもともと型にはまりたくないアーティスト気質。学生時代は美術を学び、アートに感情をぶつけることで心のバランスを保ってきました。昨年は、結婚以来遠ざかっていたデザイナーの仕事に復帰。以前なら自信がなくて挑戦できなかった仕事にもチャレンジできるようになったと言います。いろいろなことを心の底から楽しむようになり、家庭内でも笑顔が増えたそう。その躍進に、まわりのママたちも刺激を受けまくりです。 かつての自分のように、子どもにばかり目がいって自分を置き去りにしている人、また同じような葛藤や思いを抱えている人は少なくないはず。そのような人たちが本音で話せる・自分を解放できる場所をつくりたい……そんな風に構想する川口研究員。どんどん広がる可能性から今後も目が離せません。

【研究員紹介②】お腹に子どもがいる今だからこそ「わたし」に原点回帰

こころ館リニューアルイベントまであと14日!前回に引き続き、イベントに登場する研究員さんをご紹介します。2人目は、いよいよ臨月に突入したこころ館スタッフ、なかにしあさこ研究員。「諦めない妊娠期の過ごし方」「ひとの気持ちに寄り添いたい……」初めて出会った本当の気持ち 4歳になる娘さんがいる中西研究員は看護師としても活躍中。毎朝早くから家事をこなし、子どもを保育園に預け、さらにはこころ館のスタッフもこなす、というアクティブな妊婦さんです。妊娠中であることをまわりの人が忘れるほどイキイキとしている彼女。今でこそこれほど活動的な中西研究員ですが、もともとは結婚してすぐに仕事を辞め、専業主婦として生活していました。1人目の妊娠時は仕事と子育ての両立など考えられず、自分の生き方にも自信が持てなかったそうです。 悶々とした日々を送っていた時、知人だったこころ館スタッフが何やら楽しそうに活動しているところを目撃。その様子に感化されてか、同じくスタッフとして参加するようになりました。中西研究員のコンプレックスは「人の気持ちや、自分の気持ちがわからない、人と深くつながれない」ということ。もしかしたらこれって自分に原因があるのでは……。そう考え始めた時に、こころ館のママキャリ講座がスタートします。いいところも悪いところも、さまざまな角度から自分について掘り下げていくなかで、見つけたのは「人の気持ちに寄り添える人になりたい」という本当の自分の心の声でした。しばらくして看護師の仕事に復帰。今では「患者さんの心に寄り添える看護師」を目指すまでになりました。”わたしらしさ”を諦めない!妊娠期の過ごし方 自分の本当の気持ちに気づき、行動することで、少しずつ自分らしく生きられるようになった中西さん。2人目を授かった後も、仕事を辞めるという選択肢はなかったそうです。自分らしく生きはじめたことで、”妊婦”という枠にとらわれず、家事に、子育てに、仕事に、こころ館の活動にとアクティブな日々を送るように。時には素直になれず、落ち込んでしまうこともまだまだありますが、それでも諦めずに「人の気持ちがわかる自分」へ邁進しています。 思うようにいかない時は「私ももっとやりたいのに!」と悔し泣きするし、これ以上体重増やしちゃいけないのに甘いものを我慢できない。そんな子どもみたいな一面を残しながら、日々親として、オトナとして奮闘する中西研究員。”わたしらしさ”を諦めないその生き方が子育てにどう反映されていくのか、今後も注目の研究員さんです(^^)そんな中西さんに会える場所がこちら↓「わたしの研究テーマをつくろう」https://shimisen-kyoto.org/lecture/4577思いのほか反響があり、まさかの残席10を切りました!独身さんや学生さんに男性陣など、ママの枠を超えたいろんなバックグラウンドの方からお申し込みを頂いております。こころ館の”研究文化”、あなたも体験してみませんか?まだまだご参加お待ちしてまーす!

【研究員紹介①】独身でも、子どもがいなくても、次世代を思う気持ちは同じです。

こころ館リニューアルイベントまであと16日!今回イベントに登場する研究員さんをご紹介していきます。1人目は、こころ館スタッフも兼任するおがわともこ研究員。「子どもがいない女性 × 子どもがいる女性」多様な女性の共生が生み出す未来の研究 独身女性とお母さんの隔たりをつなぐ存在へ 彼女の研究テーマは「子どもがいない女性 × 子どもがいる女性」。女性の多様な生き方を、女性同士が認めあい、理解しあい、高めあう、そんな未来を模索します。何を隠そう自身が「子どもがいない女性」の代表選手である小川研究員は、かつて長らく独身をこじらせてきた一人。子育て経験がないというだけで引け目を感じてしまう。お母さんや次世代に興味があるけれど、子どものいない自分が関わるなんておこがましくないだろうか……そんな葛藤もあったそう。 同じ女性なのに、ときに比較される「子どもがいない女性」と「子どもがいる女性」。自分自身、母親という生き方に興味をもちながらも、どこか別の人間として距離を置いていることに気づいたのだとか。もっとお互いが近づける社会に。そんな想いでこの研究テーマを掲げたそうです。お母さんについて理解を深める……つもりが、本当の自分を発見  独身だけど、ある日突然こころ館の「ママキャリ講座」に参加してきた小川研究員。「お母さんについて理解を深めたい」と言う彼女ですが、実は当初パニック障害を抱えていました。何かとややこしい思考回路の持ち主で、引きつけを起こして泣きじゃくることもしばしば。思い込みも激しい。本人の意向に反して、傍から見ればとても「お母さん」どころではない状態だったのでした。当時の彼女を知る人曰く「まるで難民のようだった」(代表談)。 今ではすっかり落ち着きを取り戻し、得意の料理や掃除・気配りの才能をいかんなく発揮する彼女。こころ館研究員としてなくてはならない存在です。その変貌の背景にあるのは、自分の現実を受け入れ、「全部自分が引き起こしていた」という気づきを得たこと。”素の自分”の目線から、あらためてやりたいことを考えた時に出てきたのが、冒頭の研究テーマでした。 独身女性特有の”肩身の狭さ”と、母親ならではの悲喜こもごも、その両方に寄り添えるという強みをもつ小川研究員。オリジナリティを活かした今後の活躍に期待大です!そんな小川研究員が登場するのはこちら↓「わたしの研究テーマをつくろう」https://shimisen-kyoto.org/lecture/4577続々お申し込みいただいております。どうぞお気軽にご参加ください(^^♪